この記事で分かること
- 日本の生成AI利用率がこの1年で26.7%から58.8%へ倍増したこと(総務省)
- ChatGPTの世界利用者が週10億人に達し、選び方の経路にAIの確認・絞り込みが挟まるようになったこと
- 医療機関の情報は、患者が見る前にAIに読まれ、候補入りが判断されるようになること
結論
生成AIの利用は日本で1年のうちに26.7%から58.8%へと倍増し(総務省 情報通信白書)、ChatGPTは世界で週10億人が使う道具になった。買い物やサービス選びでは、SNSとAIを往復しながら候補を絞る経路が標準になりつつあり、条件と信頼の確認が重要な医療機関の選択では、AIの比重がさらに大きくなると考えられる。患者がサイトを見る前にAIが情報を読み、候補入りを判断する——その前提で情報を整える必要がある。
まず数字から。総務省の情報通信白書によると、日本で生成AIを使ったことのある人の割合は、2023年度の9.1%から2024年度に26.7%、2025年度には58.8%へと、毎年2倍を超えるペースで増えています。直近1年の伸びは+32.1ポイント——「一部の新しもの好きの道具」だった段階は、この1年で終わりました。
- 9.1%2023年度
- 26.7%2024年度
- 58.8%2025年度
| 年度 | 利用経験率 |
|---|---|
| 2023年度 | 9.1% |
| 2024年度 | 26.7% |
| 2025年度 | 58.8% |
出典: 総務省「令和7年版 情報通信白書」/総務省「令和8年版 情報通信白書」(2025年度調査)
世界に目を移すと、ChatGPTの週間利用者は2025年2月の4億人から2026年8月には10億人へ。1日に投げられる質問は25億件、ウェブサイトとしての訪問数は世界7位の規模です。利用者数ではInstagramやTikTokといった巨大SNSにまだ及ばないものの、立ち上がりの速度は比較になりません。SNSが10年かけて築いた生活への浸透を、AIは3年でなぞりつつあります。
| 時点 | 週間アクティブユーザー |
|---|---|
| 2025年2月 | 4億人 |
| 2025年7月 | 7億人 |
| 2025年12月 | 8億人 |
| 2026年2月 | 9億人 |
| 2026年8月 | 10億人 |
出典: OpenAI発表(Reuters / TechCrunch 報道、2025〜2026年)
数字の急増と並行して、選び方の「手順」も変わっています。買い物やサービス選びでは、SNSで興味を持ったものをAIに聞いて確認する人、逆に最初からAIに条件を伝えて候補を絞り、最後にSNSや口コミで自分の好みに合うかを確かめる人が増えました。入口がどちらでも、途中のどこかにAIによる「確認」や「絞り込み」が挟まる——これが新しい標準的な経路です。
医療機関の選択では、この経路のなかでAIの比重が大きくなると考えられます。服や飲食店なら「好みに合うか」が決め手で、SNSの写真が強い。しかし医療では、症状に対応できるか、実績はあるか、土曜にやっているか、費用はどうか——好みの前に、条件と信頼の確認が必要です。条件を整理して比較する作業はAIの得意分野で、患者は自分の状況を文章で相談し、理由つきの候補を受け取れます。
つまりいま起きているのは、「患者があなたのクリニックのサイトを見る前に、AIがあなたのクリニックの情報を読み、候補に入れるかを判断している」という変化です。SNSでの印象づくりと、AIに正しく理解されるための情報整備は、別々の仕事です。本サイトはこの「AIにどう読まれ、どう候補になるか」を実測で確かめる研究メディアです。この連載では、変化の中身と、医療機関が整えるべきものを、順に短く整理していきます。
出典 / 参考資料
- 令和7年版 情報通信白書 — 総務省個人の生成AI利用経験率(2023年度・2024年度)
- 令和8年版 情報通信白書 — 総務省個人の生成AI利用経験率(2025年度調査)
- OpenAI発表(ChatGPT 週間アクティブユーザー) — OpenAIReuters / TechCrunch 報道(2025〜2026年)による