この記事で分かること
- 東京2,159施設の機械可読性の実測値
- 全国値との差が最も大きい項目は構造化データ(47.1%対40.0%)であること
- この差の解釈にあたって断定できないこと
結論
東京の美容関連クリニック2,159施設は全国の約28%を占める最大の集積である。AIクローラー12種全許可は89.7%(全国88.7%)、llms.txt設置は11.2%(全国9.1%)、構造化データは47.1%(全国40.0%)、サイト到達率は92.0%(全国89.4%)で、全項目が全国値をやや上回り、差が最も大きいのは構造化データの7.1ポイントだった。原因は本調査だけでは特定できないが、外形整備が概ね制作環境に依存する項目であることを踏まえると、地域による制作環境の違いが一つの候補になる。
この記事に出てくる用語
- robots.txt
- サイトの入口に置く、クローラー(サイトを自動で読みに来るプログラム)向けの案内文。どのプログラムにどこを読ませるか・読ませないかを書いた、テキストのファイル。
- AIクローラー
- ChatGPTやGeminiなどのAIサービスがサイトを読みに来るときに使うプログラム。GPTBot、ClaudeBot、PerplexityBotなど、サービスごとに名前が決まっている。
- llms.txt
- AIに向けて「このサイトには何があるか」を要約して置く案内ファイル。比較的新しい提案で、設置は任意。
- sitemap.xml
- サイト内のページ一覧を機械が読める形にしたファイル。検索エンジンやAIがページを見つけやすくなる。
- 構造化データ(JSON-LD)
- ページの内容を機械が理解できる形で書き添えたもの。「これは診療時間」「これは医師名」といった意味づけを、人間向けの表示とは別に持たせる。
- 外形調査
- サイトの中身の質ではなく、上記のような「機械から見た形」が整っているかを、外側から機械的に調べること。
全国7,643施設の外形調査から、施設数が最大の東京を切り出して見ていきます。県別データベースの公開に合わせたハイライトの第一回です。
東京の美容関連クリニックは2,159施設。全国の約28%がこの一都に集まっており、2位の大阪(785施設)の2.7倍という規模です。競争環境として、これほど施設が密集している地域は他にありません。
実測値です。AIクローラー12種をすべて許可しているのは1,937施設(89.7%)で、全国値(88.7%)より1.0ポイント高い。llms.txtの設置は242施設(11.2%)で全国(9.1%)より2.1ポイント高い。構造化データ(JSON-LD)の出力は1,017施設(47.1%)で全国(40.0%)より7.1ポイント高い。サイトのトップページに正常到達できたのは92.0%(全国89.4%)でした。全項目が全国値を上回り、差が最も大きいのは構造化データです。
この差をどう読むか。本調査は外形の機械判定であり、差の原因を特定することはできません。ただ、構造化データの出力は多くの場合、サイトを制作した事業者の実装に依存する項目です。全国の集計では、構造化データの率は県によって23.3%から47.1%まで幅があり、施設数の多い都県が上位に多い一方、施設数の少ない県でも高い県があります(施設数が少ない県の率は変動が大きい点に注意が必要です)。地域による制作環境の違いが一つの候補になりますが、本調査の範囲では仮説にとどまります。
もう一つの読み方は、東京ですら半分強という事実です。最も整備が進んだ集積地でも、構造化データを出力しているのは47.1%、llms.txtに至っては11.2%。外形の整備は、東京においても「済んでいる前提」ではなく、まだ差がつく段階にあります。
東京の詳細な数値(到達不能の内訳を含む)は、県別データベースの東京ページで公開しています。他の道府県も同じ形式で確認できます。
この記事のFAQ
- Q. 東京の数字が高いのは、大手チェーンが多いからですか?
- A. 本調査ではチェーン・独立の区別を集計していないため、判断できません。差の原因の特定は本調査の範囲外です。
- Q. 他の都市との比較はできますか?
- A. 県別データベースで全都道府県の同一項目を公開しています。ただし施設数の少ない県では割合が大きく変動するため、割合の単純比較には適しません。
関連データベース: 美容関連クリニック AI可読性調査